炎症後色素沈着は、やけどの炎症、ニキビの炎症、アトピー性皮膚炎などの炎症の後に生じる色素沈着です。
炎症後色素沈着は、炎症が治癒することで、通常は消失していくものですが、消失せずに残ってしまうことがあります。炎症の直後の場合は、自然消失を期待して、保存的に経過を見ます。ビタミンCローションやハイドロキノンを外用します。
長期経過をみても残存する場合は、レーザー治療を試みます。ただし、注意が必要なのは、レーザー治療後にもレーザー照射の炎症により生じる炎症後色素沈着を認めます。
ひどい炎症の後に生じた炎症後色素沈着は、レーザー治療により改善しますが、軽度の炎症後に色素沈着を生じやすい体質により生じている炎症後色素沈着は、改善しない場合や、極端な場合、濃くなってしまうことがあります。
範囲の広い炎症後色素沈着は、はじめに小範囲をテスト治療する場合もあります。
レーザー治療後は、ビタミンCローションやハイドロキノンを使用し、色素沈着の出現を押さえます。
お化粧や外用薬を強く擦りつけると、色素沈着を生じることがあります。これは、摩擦という炎症による炎症後色素沈着です。お化粧や外用薬は、優しく塗る必要があります。