Vビームレーザーは、初代のVビームから、VビームII(パーフェクタ)、Vビームプリマへと変化しています。変更点は、照射総出力の向上です。ただし、元々、出力は、最大出力では照射していませんので、出力の向上ではなく、照射径の拡大がメリットとなります。レーザー自体は、出力向上のため若干の違いがありますが、基本的には同じものです。Vビームレーザーの特長である冷却ガスによる皮膚の保護機構(DCD(Dynamic Cooling Device))も同一です。
通常の単純性血管腫(毛細血管奇形)の治療を、Vビームは、7mmスポット、VビームIIは、10mmスポット、Vビームプリマは、12または15mmスポットで治療できます。その分、照射総時間、治療に要する時間が短くなります。体幹や四肢など、範囲の広い場合は、メリットになります。顔面は、細かな照射が必要(目、鼻、口等の形状に応じて治療する必要があるため)なため、7mmスポットで治療する施設が多いと思います。そういう意味で、顔面に関しては、Vビームプリマに大きなメリットはありません。
もう一つ、照射径が大きいほど、皮膚の深くまで効果が及ぶと言われています。径の中心部に発生する熱が、周囲に逃げないので、中心部で強く作用するという意味ですが、逆の言い方をすると中心部と周辺部に出力のムラがあると言うことになります。必ずしもメリットでないようにも思います。
理由は不明ですが、Vビームプリマは、すでに製造中止になり販売されていません。現在は、VビームIIが継続して販売されています。
VビームIIとVビーム パーフェクタは、基本的に同じ器械です。国外で販売されているVビーム パーフェクタを、日本での販売に向けて、仕様変更したものが、VビームIIです。