ピコ秒レーザーは、健康保険のルール上は、従来の「Qスイッチ付きレーザー」に含まれます。ピコ秒レーザーによる治療も、保険適応機種として承認されている機種を使用すれば、保険による治療が可能です。
ただし、次の点に、注意が必要です。Qスイッチ付レーザーには、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ヤグ(YAG)レーザーの3種類の機種があります。
ルビーレーザーは、太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症、扁平母斑に対して適応があります。アレキサンドライトレーザー、ヤグレーザーは、太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症に対して適応があります。扁平母斑は、適応に含まれません。
扁平母斑以外は、いずれのレーザーも保険適応になりますが、扁平母斑は、ルビーレーザーのみに、保険適応があります。残念なことに、現在、ピコ秒ルビーレーザーは、ありません。扁平母斑のみ、ピコ秒レーザーでは、保険適応の治療ができない状況です。
また、機種によって、治療回数の制限が異なります。
ルビーレーザーには、太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症には5回まで、扁平母斑等には2回まで、という限度があります。
アレキサンドライトレーザー、ヤグレーザーには、治療回数の制限はありません。